茶道のみちしるべ
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抹茶

抹茶は緑茶の一種で、茶道に使われるお茶です。茶道のお茶は苦いというイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。

先にいただくお菓子で甘くなった口の中を抹茶がスッキリとさせてくれます。茶道には濃茶と薄茶の2通りありますが、どちらも抹茶には変りありません。

抹茶はどんなお茶?

抹茶はチャノキの葉を粉末にしたもので、葉を蒸してから乾燥させて砕いて葉脈などの不純物を取り除き、さらに茶臼でひいて粉末状にしたものです。

江戸時代には茶臼でひきたてのものを使っていましたが、現在では茶会の前日に茶臼でひいたものを使用しています。

抹茶の種類も、冒頭で記したように2種類あり、濃緑色の濃茶と、鮮やかな青緑色の薄茶があります。

濃茶は茶杓3杯に少なめのお湯を入れ、口当たりをとろりとした風に点てるので、濃茶を練るという言い方もされます。一方、薄茶は濃茶の半分の量を多めのお湯で点てるので、サラリとした口当たりになります。

抹茶の製法

原料は碾茶(てんちゃ)で、玉露と同じ栽培法で育てられます。よしずと藁を使って直射日光を遮り、被覆栽培をします。直射日光を遮ることで茶葉は薄くなり、うまみやコクが増すのです。若葉を丁寧に摘み、その日のうちに蒸して乾燥させます。乾燥させたら扶養物を取り除き、葉の部分だけを茶臼を使って粉末にします。

渋みや苦味が少なく、甘みの強いものが良い茶とされ、高級な物は濃茶に使われます。

濃茶の栽培

濃茶を作るのは、樹齢30年以上のもので、多くは7~80年から100年以上の古木の若葉の芽先を使います。日光の遮断度も強くし、肥培の管理も入念に行い、やわらかく熟した若芽だけを原料にします。

薄茶の栽培

薄茶は濃茶の栽培方法に比べて覆いも簡単なもので、ややタンニンも多いです。原料に使われるチャノキも、樹齢が3年から15~6年くらいの若木の新芽が使われます。

江戸時代の頃から、お茶に『千代昔』『葵の白』などと言った銘をつけられるようになりました。茶銘に趣向を凝らして茶人らが楽しんでいたようです。

抹茶の点て方・飲み方

抹茶の点て方や飲み方は、濃茶、薄茶でそれぞれ違います。

客人としてお茶をいただく時に、濃茶が薄茶か分からずに、飲み方を間違って恥ずかしい思いをしないようにしましょう

詳しい飲み方は、作法のページで紹介しています。


濃茶

濃茶は茶杓3杯強を茶碗に入れ、柄杓でお湯を数回に分けて注ぎ、抹茶とお湯を馴染ませるようにして練り上げてから点てます。茶事や茶会などでは、人数分の抹茶を1つの茶碗に点てるので、お湯を数回に分けて満遍なく馴染ませる必要があります。

飲み方は、先に主客が飲み、順に茶碗を回して飲みます。1つの茶碗で客人全員が飲みまわすので、大人数での茶会には向いていません。お茶と共に出されるお菓子は主菓子とよばれる生菓子になります。

薄茶

人数の多い茶会や禅寺のもてなしの際には、1人分ずつお茶を点てます。薄茶の前には干菓子が出されますが、生菓子を出すことも多いです。

点て方

  1. お湯を茶碗に注いで温め、その中に茶筅を入れてゆっくり回して湿らせます。
  2. 茶碗のお湯を建水に捨て、茶巾で茶碗の内側を拭きます。
  3. 茶杓で抹茶を大盛り1杯半程すくって茶碗に入れます。
  4. 柄杓で60~70ccのお湯を茶碗に一気に注ぎ入れます。
  5. 軽く茶碗を抑えながら、手早く茶筅でかき回します。泡の量は流派によって違います。
  6. 出されたお茶は、左手に茶碗を乗せて右手を添え、茶碗の正面を自分に向けて出されるので、正面を避けるように茶碗を回していただきます。

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