作法~喫茶

茶道には多くの決まりごとがあります。お茶の点て方はもちろんのこと、客人としてお点前をいただくときの作法もあります。座る場所もどこに座っていいのか分からないかもしれませんね。初心者が分からないのは当たり前のことですので、恥ずかしいことではありません。流派によって作法の違いはありますが、一人前になるには数年かかるのが当たり前の世界なのです。

座る場所

茶席において、座る席順は、自分が初心者だからといって、下座に座っていいわけではありません。

床の間に一番近い場所が上座になりますので、床の間から一番離れた席が末席になりますが、菓子器などを亭主に戻す動作などもあり、初心者はそこも避けて座らなければいけません。

床の間から『正客』『次客』『三客』『末客』となりますが、初心者は『三客』の席につくのが理想的です。

客の名称 順位の意味
正客 床の間に一番近い場所に座る茶席での主賓です。茶道の知識が豊富で、亭主とのやり取りもそつなくこなせ、趣向も敏感に察知することも要求されます。
次客 正客に準ずる席で、正客と同等の知識をもつ人物の場合もありますが、正客ほど茶道に精通していなくても務まるポジションです。
三客 亭主と会話する必要のない、右へ習えで茶道を全く知らなくてもかまわない席です。初心者はこの席につくようにします。
末客 一番下座になります。正式な茶会になると、亭主と正客の双方をよく知る人がつく場合の多い席です。茶道の知識が豊富で、茶席での人間関係を熟知し、茶会を円滑に進行する助けをする役割もします。とはいえ、あくまでお客人として招かれていることを忘れてはいけません。

喫茶の作法

作法は流派によって違いがあります。まず、『半東』という存在を覚えておきましょう。半東とは、茶の湯で亭主を補助し、茶事の手助けをする存在のことを言います。亭主がお茶を点てている間はそちらを見ながら静かに待ちます。

  1. 半東が亭主の立てたお茶を持って、客の正面の畳の縁の外に茶碗を置きます。畳の縁は結界を意味していて、茶碗は亭主が貸し出すものなので、客側にはおきません。客は、茶碗をお借りしたものとして、丁寧に扱わなければいけません。
  2. 半東が茶碗を置くと、『どうぞ召し上がってください』という意味を込めてお辞儀しますので、『頂きます』の意味を込めて、客側も両手をついて会釈します。
  3. 半東が去ったら茶碗を1つ分下座に移動させ、『お先に頂きます』という意味を込めて下座の客に会釈します。『お先頂戴致します』と声をかける流派もあります。上座はすでに給仕されているので、挨拶する必要はありません。下座の客が会釈を返したら、両手で茶碗を持って元の位置に戻します。
  4. 茶碗を正面に戻したら、畳に手をつけて亭主に会釈します。流派によっては声に出して『お点前頂戴致します』と言います。
  5. 左手を茶碗の下に、右手を横に添えて持ち上げ、頭を軽く下げて会釈します。自分に茶碗の正面が向いていますので、正面を避けるように右回りで茶碗を回し、正面をはずします。茶碗の正面を避けることで、亭主に敬意を示します。
  6. 茶碗に手を添えながら、2口半から3口で全部飲みきります。流派によっては、1口飲んだ時点で、1度会釈する場合もあります。
  7. 飲み終わった茶碗を左手に乗せたまま、右手の親指と人指し指を使って、茶碗の飲み口を軽く拭き取り、その指を懐紙で拭きます。
  8. 空になった茶碗を回し、半東の座る方向に茶碗の正面が来るようにします。正面の畳の縁の外に茶碗を置き、半東が取りにくるまで静かに待ちます。
  9. 半東が『お下げいたします』という意味を込めて会釈してきますので、客も『お願いいたします』という意味を込め、手をついて会釈します。